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製造業のFAX注文書をAIで受注入力する活用イメージ

想定モデルケース

状況

今回見直すのは「FAX注文書から販売管理表への品番・数量・納期の入力」です

業種
製造業
規模
11〜30名
売上高
1億〜5億円

多品種の産業部品を受注生産し、得意先ごとに異なる注文書を扱う会社

地域
岡山県
対象業務
FAX注文書から販売管理表への品番・数量・納期の入力
AIで補助
注文書の画像から必要な項目を読み取り、入力候補を整える

課題と変化

AIは「注文書の画像から必要な項目を読み取り、入力候補を整える」を補助します

BEFORE

今のやり方

想定する営業事務の担当者は、届いたFAX注文書を1枚ずつ手に取り、得意先名、品番、数量、希望納期を販売管理システム(受注や在庫を管理する社内の仕組み)へ打ち込みます。得意先ごとに書式が違い、自社フォーマットの会社もあれば、手書きの発注メモの会社、先方の購買システムから出した帳票の会社もあり、品番や数量が載る位置がそろいません。多くの得意先は先方の品番で発注してくるため、注文書の品番を自社の品番マスタ(自社の商品番号の一覧)へ1件ずつ読み替えます。数量の単位も「個」「箱」「ケース」「セット」と注文書ごとに変わり、罫線のかすれやつぶれた数字、薄い印字は目を近づけて読み解きます。

品番を1桁読み違える、数量の単位を取り違えるだけで誤出荷や欠品につながるため、入力し終えた注文は、別の担当者が原票と画面を横に並べて1件ずつ突き合わせます。手書きで「至急」と追記された納期、訂正印で数量が書き換えられた欄、いつもと違う特別単価の注文は、その場で止めて営業担当へ確認します。月末や月初に注文がまとまって届く時期ほど、正しい版の注文書を探し、読み替え表をたどり、確認の電話を挟む手数が積み重なり、1枚に集中しきれない緊張が続きます。

AI

AFTER

AIを使うと

AIは注文書の画像から得意先名、品番、数量、希望納期を読み取ります。得意先ごとに書式が違っても、必要な項目を選び出し、販売管理システムへ入れる候補として整えることができます。先方の品番は、品番マスタと照らして自社の品番の候補へ読み替えられます。各項目に、画像のどの位置から読み取ったかという根拠を添えられるので、担当者は原票の該当欄へ戻って確かめられます。

AIは読み取った値を「入力候補」「根拠」「要確認」に分けて出せます。 文字がつぶれて読めない欄、品番マスタに一致しない品番、手書きの訂正や訂正印がある数量、いつもと違う単価は、推測で埋めずに要確認へ回せます。担当者は、AIが示した候補と原票を1件ずつ照合し、品番、単位、納期を確かめてから登録できます。特別単価の可否や納期の回答といった判断が必要な項目は自動では確定させず、人が最後に決める流れを残せます。

しくみ

AIツールをこう組み合わせます

矢印に沿って、入力から人の最終確認までを追えます
  1. 入力

    FAX注文書を取り込む

    FAX / スキャナ

    紙の注文書を画像にする

  2. 文字読み取り

    画像から文字を読み取る

    OCR

    画像の中の文字をデータに変える技術(例:クラウドのOCRサービス)

  3. AI

    品番・数量・納期を抽出し、入力候補を整える

    AIエージェント

    例:Claude など。読み取った文字から必要な項目を選び出す

  4. 既存システム

    販売管理表へ入力候補として渡す

    販売管理システム

    既存の受注管理の仕組み

  5. 人が確認

    担当者が原票と照合して登録する

    人の確認

    品番・数量・単価・納期を最終確認する(自動では確定しない)

効果

想定条件では、8時間の削減余地を試算します

8時間

1か月に減らせる作業時間の試算

計算の内訳

注文書1件の入力時間 121か月の注文書 8012分 × 80件 × 自動化率50% ÷ 60分8時間
人が確認すること
担当者が原票との一致、商品マスタ、単価、納期を確認してから登録する
試算に含めないこと
判読しにくい手書き、特別単価の判断、納期調整、販売管理システムの改修費
対象範囲
定型的なFAX注文書から品番・数量・希望納期を入力する作業
自動化率
50%

この数値は想定条件に基づく試算で、実績や効果を保証するものではありません。

次の一手

小さく試し、費用対効果を確かめてから広げます

私たちは、最初に得意先ごとの注文書を1枚ずつ集め、書式の違いと例外の出方を棚卸しします。ここで見るのは、品番や数量、納期がどの位置に載るか、先方の品番と自社の品番がどう対応するか、数量の単位(「箱」「ケース」など)が得意先ごとにどう違うかです。先方の品番から自社の品番への読み替えは、担当者の頭の中にしかないことも多いため、対応表として書き出し、品番マスタが最新かどうかも確かめます。元になる品番マスタが古い、または対応表が欠けている状態では、AIも正しい入力候補を出せません。この抜けを先に見えるようにすることが第一歩です。

次に、AIの出力を「入力候補」「根拠(画像のどの欄から読んだか)」「要確認」の3つに分けます。私たちが重視する判断基準は、すべての候補が原票のどこを根拠にしたかへ戻れること、読めない箇所をAIが推測で埋めないこと、担当者が止めるべき箇所を見分けられることです。文字のつぶれ、品番マスタとの不一致、手書きの訂正や訂正印、いつもと違う特別単価は、自動では確定させず人が判断する、という責任の境界を手順書に明記します。試行は、書式が定型で例外の少ない1社分から始め、読み取りの精度と、確認にかかる時間を測ってから、手書きや特別単価の多い得意先へ広げるかを判断します。

1か月8時間は、12分×80件×50%÷60分で置く試算であり、効果を保証する値ではありません。私たちは、入力そのものだけでなく、原票との照合や、要確認に回した注文の差し戻しにかかる時間も、試行の前と後で同じ条件にそろえて測ります。8時間に担当者の時間単価を掛けた金額と、品番マスタや読み替え表の初期整理、設定、運用にかかる費用を並べれば、費用を上回る価値を見込めるかを自社の数字で判断できます。まず1業務で確かめてから対象を広げる順序なら、最初の持ち出しを小さく抑えられます。

※ 本記事は想定モデルケースです。実在の企業・センテの顧客の事例ではありません。

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